経済情勢
ヤンゴンの中心地
現在のミャンマーの主要な輸出品は天然ガス、豆類、縫製品、米、翡翠(ひすい)、チーク材等ですが、主要な産業は農業で機械化が進んでおらず、名目GDPは約600億ドル、一人当たりのGDP910米ドル(2014年4月推計)とASEAN諸国の中でも貧しい国です。
軍事化から民主化へ
2011年4月に発足したティンセイン大統領の下、民主化の進展と経済改革、欧米からの経済制裁の緩和で長い鎖国の状況から急速に変化を遂げています。 豊かな天然資源、観光資源、人的資源に恵まれたミャンマーは、投資やビジネスの対象として大きな可能性を有しています。 2014年ASEAN議長国就任、2015年大統領選挙を控え、この経済的なポテンシャルを今後どう活用していくのかが課題となっています。
農業
農業に適したミャンマーの環境
エーヤワディ川など大河のあるミャンマーの土壌は肥沃で農業に適しています。主要産品は米、豆類、ゴマですが、熱帯種から温帯種まで様々な作物を栽培することができ、今後の潜在力は大きいといえます。
林業
広大な土地により林業も盛んに
国土の半分が森林に覆われ、世界有数の森林資源を有しています。近年、過度の伐採により減少が進んでいますが、カチン州などの山岳地帯は高級チーク材の産地です。
漁業
水産業の成長にも高い期待がもたれている
インド洋やベンガル湾に面した長い海外線と広大な河川体系を有しています。 輸出産品はエビ、真珠などですが、水産業の開発には高い期待がもたれています。
鉱業
ミャンマーの鉱山資源の一つ
翡翠(ひすい) 高値で取引されている
鉱物資源に恵まれており、ルビー、サファイヤ、翡翠(ひすい)など良質な宝石の産地として知られています。 外国投資によって開発されることが期待されています。
エネルギー
外国投資による
天然ガス開発プラント
原油、天然ガス、石炭などのエネルギー資源を豊富に有しています。今後外国投資が期待される分野です。
観光産業
有名な歴史的建造物の一つ
『シュエダゴン・パゴダ』
バガン、マンダレー、インレー湖など伝統的な文化遺産や手つかずの自然遺産が豊富にあります。治安が比較的よく英語が通じることから、今後伸びていくことが大きく期待されています。
小売
豊富な食材がストリートマーケットでは
安価で取引されている
人口600万市場にむけてヤンゴン市内にあるジャンクション・モールなどショッピングモールの建設や日本食レストランの開店などが盛んに行われています。一般庶民の経済水準はASEAN諸国の中で低いものの、今後豊富な人口を背景に伸びていくといえます。
不動産・インフラ
ミャンマーでは外国人や外国企業による土地の所有は認められていません。一方、今後の発展に必要な電力・水道・交通・不動産のインフラは不足しており、外国からの技術・投資が必要とされています。
労働力
縫製業が特に注目されている
ミャンマーは90%と高い識字率を誇り、また英語が比較的通じ、ミャンマー人は勤勉で学習能力に優れていると言われています。ワーカークラスの賃金はASEAN諸国の中でも低水準にありますが、手先が器用と言われ、縫製の分野で注目されています。