香港のHSBC銀行口座を持っていた人が亡くなった場合、の相続の処理について。
香港法廷による二種類の証明書のいずれか一つが無いと処理が進まない。
下記がその2種類。
The Hong Kong Grant of Representation
The Grant of Representation resealed in Hong Kong
この二種類の証明書の発行には次の二つの手段がある。
１．香港の法律事務所と日本の法律事務所より香港法廷に提出する。
２．日本の法廷より、継承相続の証明書を発行してもらい、香港の法廷に提出する。
例えば方法１．の場合、まず死亡証明書（Deceased Certificate）を用意します。
その上で日本の弁護士に意見書（Affidavit of Japanese Law）を書いてもらい、法廷への申請書（Application for Grant Representation）を香港の弁護士に依頼し、香港法廷に提出してもらう必要があります。
このように手続きをすれば、早ければ半年ほどで、証明書の発行までたどり着けます。
相続の処理を難しくしているのは、「香港籍を有さない外国人が香港に有する資産の処理を香港法のみで行うのは難しい」という点にあります。
しかし、当該故人が香港の永久居住者であるならば、多くの場合、香港法廷は香港法のみでの処理を受理します。
最近はHSBC銀行に口座を開設し、そこで自身の資産を運用している人も多いですが、自分に万が一の事があった場合、どのように処理していくかを考えておく事も必要かもしれません。
